赤仮を入れようの会

適当に考えたことの忘備録

夜戦カットイン発動率計算式の詳細調査

以前より夜戦カットイン発動率の計算式に反例が報告されていたため調査を行いました

 

内容が長いのでまずは結論から

 

現行の計算式は以下のようになっていますが、

攻略wikiより引用

調査を行った結果、

運50以上のCI項計算式において、√(運-50)の項、または0.8*√(Lv.)の項、もしくはその両方に切り捨てが入ってる可能性が高いことがわかりました。

この3パターンのうちのどれかというのは特定が不可能でした。

 

どのパターンでも計算結果は同じなので綺麗だなと思うやつを好みで採用してください。

当ブログでは運の項に切り捨てを入れるパターンを採用することにします。

 

今のところ、現行式の反例12件を新式ですべて矛盾なく説明できています。

 

新式に基づいて計算すると、CI項が上昇するレベル・運は以下になります

小数点以下の合算による繰上りがなくなったのでかなりシンプルになりました

 

データ

CI項計算式の詳細調査 - Google スプレッドシート

 

検証の経緯


事の発端は去年の7月中頃、夜戦CIに関するDBデータ解析がDivinityさんとfourinoneさんから発表されたことでした。

この発表は非常に多岐にわたる内容のものだったのですが、

この中の一節、「水雷見張りの夜戦CIの補正は水雷系にしか効果が無く、またこれまで想定されてたよりも補正が1小さい+8。そして2種積みはノーマル見張り員の効果が消える。」という部分が今後に影響してきます。

 

cc-jabberwock.hatenablog.com

 

約半月後「2種積みはノーマル見張り員の効果が消える」という説を追試していた北風太郎さんから矛盾が報告されます

 

 

要約すると、

両見張り員の補正が有効だと仮定した場合不発しない条件で、仮説通りに不発を観測。

しかしノーマル見張り員の効果が無効と仮定した場合に2%弱不発する条件で、1000件強夜戦カットイン不発を観測できなかった。

というもので、

見張り2種積みではそれぞれの効果をそのまま足し合わせた分の効果は出ていないが、何かしらの発動率上昇効果があるというかなりいびつな結果に。

 

このいびつな結果が気になった自分はここから詳細を調べはじめました

 

最初に疑ったのは水雷見張り員の効果。

DB調査からの数値+8ではなく、さらに1小さい+7なのではと疑いました。

+7なら北風さんの結果が矛盾なく説明できるからです。

 

結果は

水雷見張りの効果が+8の場合不発しない条件で不発を観測

実際+7が正しいであろうという結果が得られました。

 

想定通りの結果となったものの、DBからの推定は膨大なデータ量から導き出されているため確度が高く、こちらの結論が間違っている可能性も十分にあり得ました。

ということで自説を補強すべく主魚カットインの種別定数を改めて調べることにしました。

突飛な発想かとは思いますが、艦これでは一か所変更が入るとその周辺にも手が加えられることが結構あるので、夜戦カットインの仕様変更のついでに種別定数がいじられた可能性もあるなと経験則的に感じたためです。

 

結果は

CI項115で主魚カットインが不発、116で不発が観測されず。

主魚カットインの種別定数が116に変更されたこと、そして水雷見張りの効果がDBの通り+8であることを支持する結果が得られました。

 

これで今までの結果がすべて矛盾なく説明が付くようになりました。めでたしめでたし

 

となる予定だったのですが。。。。 (ブログ記事まで書いていたのに。。。)  

 

過去検証にCI項115で主魚カットイン不発無しの検証があり、

 

またCI項計算式に不備がある可能性が残されていたため確認を兼ねて追試を行いました。

追試がこちら

結果はCI項115で主魚カットインが不発せず。。。。。

主魚CIの種別定数に変更は入っておらず、CI項の計算式に不備がある可能性が濃厚となりました。

 

ここから本題のCI項計算式の精査がはじまります

 

カットイン発動率計算式の詳細調査

これまでの検証結果を一覧にまとめたものが以下の表になります

赤太文字の条件が既存式の反例です

反例は運50以上のみで観測されており、こちらの計算式の方に問題がありそうです

 

考えられる原因としては切り捨て位置の問題が一番ありがちですが、根拠は一切ないので、とりあえずとっかかりを得るため最もシンプルな「時雨改三 レベル99 運56 旗艦 中破 探照灯」の条件から運を1ずつ上げていき、どこで不発しなくなるのかを調べることにしました。

 

結果がこちら

運56から運を上げていくと運59で不発しなくなりました。

この結果から、CI項計算式と実際とのズレはそれほど大きく無いことがわかり、また、59という運の値は計算式:√(運-50)でちょうど整数部が2から3に切り替わる位置なので、やはり当初の予想通り切り捨て位置の問題の可能性が高そうだというのがわかりました。

 

ということでここから切り捨てのありなしで仮説式を立て、可能性を潰していく作業に移りました。

 

この式で切り捨ての入る可能性があるのは√(運-50)√(Lv.)、そして0.8*√(Lv.)の3か所

それぞれパターンA・B・Cとして、重複するパターンAC・AB・BC・ABCがあるので調べる仮説式は合計で7つ

 

計算機を作って先ほどの時雨改三の結果を入れたのがこちら

運58のデータは不発を観測しているので、計算結果が115となって不発が起こらない想定となるパターンBは否定されました。

 

次に、計算機をたたいて見つけ出した好さげな条件の検証データがこれ

 

計算機に入れたのがこちら

この条件では不発しなかったので、不発が想定されるパターンAB・BC・ABCが否定されました。

 

残るパターンはA・C・ACの3つですが、この3条件は計算結果がすべて同じになるのでこの中から正しいもの一つを特定することはできませんでした。

 

仮説式が実質的に一つに絞れたので、これまでの検証結果と照らし合わせた結果がこちら

現行式のCI項で不発しないはずの反例12件すべてで種別定数>新式CI項となっており 全件矛盾なく説明がついています。

 

また、0.8*√(Lv.)の項の係数0.8が違う説についても考察しましたが、検証データを矛盾無く説明できる係数は存在しませんでした。

 

ということで今回の検証の結論

 

CI項計算式は運50以上の計算式において、√(運-50)の項、または0.8*√(Lv.)の項、もしくはその両方に切り捨てが入ってる可能性が高い。

 

以上になります。

謝辞

北風太郎さん

 先行調査と追試ありがとうございました

Xeさん 戯言のblueさん のらたこさん

 反例のデータありがとうございました

Thealliaさん

 適当に流そうとしていたところをたしなめていただきありがとうございました